【式場向け】結婚式場の決め手は料理と雰囲気|データで見る成約率の上げ方
目次
結婚式場で集客や営業を担当し、
「フェアの来館はあるのに成約に結びつかない」
「カップルが最終的に何で式場を決めているのか分からない」
「他の式場に流れた理由をつかめず打ち手が決まらない」
このようなお悩みを持っていませんか?
結婚式場の決め手は、来館を決めるときと契約を決めるときで順位が入れ替わります。
本記事では、調査データで見るカップルの重視点、式場を決めるまでの流れ、決め手ごとの見直しポイント、後悔されやすいパターン、成約につなげる打ち手を順に解説します。
自社の強みがカップルの決め手と合っているかを確かめ、成約率を上げる次の一手を決められる状態を目指しましょう。
この記事でわかること
- カップルが結婚式場を決めるときに重視する項目
- 来館時と決定時で変わる重視点
- 式場を決めるまでの期間と見学数
- 決め手ごとに式場が見直したいポイント
- カップルが式場選びで後悔するパターン
- 決め手を成約につなげる集客と接客の打ち手
結婚式場の決め手とは?データで見るカップルの重視点

冒頭で触れた「来館はあるのに成約しない」状態を抜け出すには、まずカップルが何を見て式場を決めているのかを数字で押さえます。
決め手は担当者の経験から語られがちですが、調査データと口コミを並べると、感覚とずれている部分が見えてきます。
この章では、次の3つを解説します。
- 決定時に重視される項目は料理・雰囲気・交通の便
- 来館時と決定時で重視点の順位が入れ替わる
- 口コミでは「担当者」が決め手として語られやすい
とくに2つ目の「順位の入れ替わり」は、フェアの接客で何を見せるべきかを考える材料になります。
自社の強みがどの段階で効いているかを意識しながら読み進めてください。
決定時に重視される項目は料理・雰囲気・交通の便
式場を決める際に最も重視されるのは料理で、会場の雰囲気と交通の便が続きます。
リクルート ブライダル総研の調査で料理を挙げた人は63.2%と、2位を10ポイント以上上回るためです。
| 決定時の重視点 | 割合 |
|---|---|
| 料理 | 63.2% |
| 披露宴会場の雰囲気 | 52.7% |
| 交通の便 | 49.7% |
| 希望する場所・地域 | 48.0% |
料理を軸に、雰囲気と立地の伝え方を打ち手の中心に据えましょう。
調査の対象条件や数字の読み方は、下記の記事で式場目線に置き換えて整理しています。集客計画に使う前に合わせてご覧ください。
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【式場向け】ゼクシィ結婚トレンド調査の最新結果は?数字を集客に生かす読み方
来館時と決定時で重視点の順位が入れ替わる
同じ調査を訪問時と決定時で比べると、来館を決める要素と契約を決める要素は別物だとわかります。
交通の便や会場の雰囲気は見学前に写真や地図で判断され、実際に足を運んだ後は「ここで本当に挙げられるか」という具体的な条件に関心が移るためです。
差が目立った項目は次のとおりです。
- 下がった項目:披露宴会場の雰囲気(−7.5ポイント)、交通の便(−7.3ポイント)、価格の手頃さ(−4.9ポイント)
- 上がった項目:婚礼担当者の接客(+3.2ポイント)、希望する日取り(+1.8ポイント)
雰囲気と立地で来館を集め、日取りと担当者の対応で契約を決めてもらう、という役割分担で接客を組み立てましょう。
口コミでは「担当者」が決め手として語られやすい
調査では婚礼担当者の接客を挙げた人は28.7%にとどまりますが、口コミでは「決め手はプランナー」と書かれる例が目立ちます。
調査は条件を複数選ぶ形式なのに対し、口コミは最後に背中を押したものを一言で語る場であるためです。
実際の口コミには、次のようなタイトルが並びます。
- 式場の決め手はプランナーさんでした
- 決め手はスタッフの温かみ
- 料理の美味しさが決め手!ゲストと楽しめる結婚式!
条件で候補に残り、最後の一押しを担当者が担う傾向が読み取れます。
条件で選ばれる準備と、人で選ばれる接客の両方をそろえましょう。
出典:みんなのウェディング/マイナビウエディング/ウエディングパークの口コミ
カップルが結婚式場を決めるまでの流れと期間

前章で決め手となる重視点がわかったところで、次はカップルがどれくらいの期間で、何会場を見て決めているのかを確認します。
決め手を伝えられる機会は想像より短く、少ない来館の中で判断されています。
この章では、次の3つを解説します。
- 検討を始めてから2か月以内に決める組が多い
- 見学は3会場以内、1会場目で決める組も約3割
- 最終的に決めるのは夫妻二人が約8割
期間・見学数・決定者の3点を押さえると、フェアの1回にどこまで情報を詰め込むべきかが見えてきます。
自社の来館から成約までの日数と照らし合わせながら確認してください。
検討を始めてから2か月以内に決める組が多い
カップルが式場を検討してから決めるまでの期間は短く、2か月未満で決める組が約65%を占めます。
同じ調査で、検討期間が1か月未満の人は35.7%、1〜2か月未満は29.9%で、平均は1.6か月だったためです。
首都圏の回答では、検討を始めるのは披露宴の平均10.3か月前、決めるのは平均8.5か月前でした。
「結婚 式場 予約 何ヶ月前」が月140回、「結婚 式場 半年前 遅い」が月90回検索されていることも当社の調べでわかっており、時期を気にしながら短期間で比較している様子がうかがえます。
来館から判断までの猶予は長くても数週間と見て、初回の来館で決め手を伝え切る設計にしましょう。
見学は3会場以内、1会場目で決める組も約3割
カップルが実際に訪問する会場は平均2.6か所で、1会場だけを見て決めた組も28.6%います。
訪問数は1〜3か所の合計で75.0%となり、多くが3会場以内で比較を終えているためです。
株式会社TAIANの調査でも、最初に来館した式場で約半数が成約しています。
1会場目に選ばれ、その1回で納得してもらえるかが成約率を左右するため、初回来館の成約率を指標として追いかけましょう。
1会場目に選ばれるための特典の組み立て方は、こちらの記事で来館特典と成約特典に分けて解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
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【式場向け】ブライダルフェア特典の決め方|特典目当ての来館を成約につなげる設計
最終的に決めるのは夫妻二人が約8割
式場を最終的に決めているのは、夫妻二人がそろって決めたケースが76.8%で、妻だけで決めたケースは18.5%です。
新婦だけに向けた接客では足りず、新郎も含めた二人が納得できる材料をそろえる必要があるためです。
たとえば、新婦は会場の雰囲気や衣装に関心を寄せ、新郎は総額やゲストのアクセスを気にする、というように関心が分かれることもあります。
親の意見で決めたケースは合計1%に満たないため、親向けの説明は補助と位置付けて構いません。
二人それぞれの関心に一度ずつ触れる接客の流れを、フェアの台本に組み込んでおきましょう。
決め手別に式場が見直したいポイント

決め手と決めるまでの流れを踏まえ、ここからは式場側が手を入れるべき箇所を決め手ごとに整理します。
同じ「料理」でも、伝え方を変えるだけで来館者の受け取り方は大きく変わります。
この章では、次の4つを解説します。
- 料理は試食で決め手を体験してもらう
- 雰囲気と立地は来館前の写真で伝え切る
- 価格は「どこを削れるか」まで見積もりで示す
- 日取りと担当者は決定直前に効いてくる
自社が強い項目は伸ばし、弱い項目は伝え方で補うという視点で読み進めてください。
すべてを一度に変える必要はなく、成約を逃している理由に近いものから着手すると効果を確かめやすくなります。
料理は試食で決め手を体験してもらう
決定時の重視点で1位の料理は、写真や説明ではなく試食で体験してもらうことが成約への近道です。
料理のおいしさは言葉で伝えにくく、食べた本人が「ゲストに出したい」と感じたときに初めて決め手になるためです。
首都圏の調査では、会場決定前に試食をした236人のうち95.8%が「試食をしてよかった」と答えています。
ウエディングパークの口コミでも、会場探しの軸に「お料理が美味しいこと」を挙げたカップルが、決定理由も「お料理の美味しさ」と答えていました。
試食付きのフェアを増やすか、通常の見学にも一品だけ試食を添えるなど、料理に触れる機会を必ず作りましょう。
雰囲気と立地は来館前の写真で伝え切る
会場の雰囲気と交通の便は、来館前の写真と情報でほぼ判断が終わっている項目です。
カップルは写真や地図でこれらの条件を満たす会場に候補を絞ってから見学に来るため、来館後は判断材料としての比重が下がるためです。
株式会社TAIANの調査では、来館の決め手として最も多かったのは「雰囲気のわかる写真」で34.6%でした。
アクセス(8.3%)や総額の費用(7.9%)を大きく上回っており、写真の出来が来館数を左右しているといえます。
挙式会場・披露宴会場・外観を、実際の結婚式の様子がわかる写真で公式サイトや予約サイトにそろえておきましょう。
価格は「どこを削れるか」まで見積もりで示す
価格で選ばれるには、安さを打ち出すよりどの項目を調整すれば予算内に収まるかを見積もりで示すことが有効です。
株式会社TAIANは不満の1位を「見積金額の妥当性が分からない」と紹介しており、金額より根拠が見えないことが不安を生むためです。
口コミには、最初の見積もりから「装花はシンプルにすることで価格を抑えました」という声もありました。
調整できる項目と目安の金額を最初の見積もりに添え、値引きではなく調整の余地を伝える形に切り替えましょう。
出典:ブライダルフェア参加後のカップルが、結婚式場を決める際にチェックしているポイントとは
見積もりの内訳と客単価の関係は、別記事で項目ごとに掘り下げています。こちらもぜひチェックしてみてください。
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【式場向け】結婚式の単価相場はいくら?内訳からわかる客単価の上げ方
日取りと担当者は決定直前に効いてくる
訪問時より決定時に重視度が上がる「希望する日取り」と「婚礼担当者の接客」は、契約直前の最後の一押しになる項目です。
見学で会場が気に入っても、希望日が空いていなければ契約できず、迷った末に「この人に任せたい」と思えるかで判断が分かれるためです。
調査でも、担当者の接客は訪問時25.5%から決定時28.7%へ上がっています。
空き日程を一覧で示し、担当者が当日の進行まで具体的に説明すると、二人は挙式の姿を描きやすくなります。
空き状況の見せ方と説明の質をそろえ、決定直前の迷いを解きましょう。
繁忙期と閑散期で空き状況がどう変わるかは、こちらの記事で月別に整理しました。気になる方はのぞいてみてください。
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結婚式場の繁忙期は何月?閑散期との差と通年で集客を伸ばす戦略
カップルが式場選びで後悔するパターン

前章では決め手ごとの見直しポイントを整理しましたが、それと同じくらい大切なのが、契約後にカップルを後悔させないことです。
後悔は悪い口コミやキャンセルにつながり、次のカップルの決め手を奪います。
この章では、次の3つを解説します。
- 当日契約・即決を迫られて決めた
- 契約後に見積もりが大きく上がった
- 優先順位を決めないまま見学した
いずれもカップル側が検索している悩みで、式場の接客や説明しだいで防げるものです。
自社のフェアで同じことが起きていないかを確かめる視点で確認してください。
当日契約・即決を迫られて決めた
カップルが後悔しやすいのは、見学当日に契約を急かされて決めたケースです。
比較を終える前に決めたことで、後から他の会場を見たときに「もっと考えればよかった」という気持ちが残るためです。
当社の調べでは、「結婚 式場 当日契約 後悔」が月90回、「結婚 式場 即決 後悔」が月50回検索されています。
当日限定の特典で決断を迫る営業は、一時的に成約が増えても、後悔や口コミの悪化として返ってくるおそれがあります。
仮予約や検討期間の選択肢も示し、納得して決めてもらう姿勢を伝えましょう。
決断を急かさずに成約へ導く会話の組み立ては、場面別の例文を載せた下記の記事が参考になります。ぜひ合わせてこちらもご覧ください。
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【例文つき】ブライダル営業トークを場面別に紹介|しつこいと思われず成約する話し方
契約後に見積もりが大きく上がった
もう1つの典型的な後悔は、最初の見積もりから最終金額が大きく上がったことです。
初回の見積もりが最低限の内容で組まれていると、衣装や装花、演出を選ぶたびに金額が積み上がっていくためです。
カップル向けの式場選びの記事でも、見学時の確認項目として「見積もり金額や細かい内容」が挙げられています。
事前に警戒されているからこそ、上がりやすい項目を最初から説明する式場は信頼を得やすくなります。
初回から、選ばれやすい内容で組んだ金額も示しておきましょう。
金額をめぐるトラブルが起きたときの対応手順は、こちらにまとめています。返金要求への判断基準まで載せていますので、見直しの際にお役立てください。
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【式場向け】ブライダル業界のクレーム事例と対応手順|返金要求にも迷わず判断できる
優先順位を決めないまま見学した
3つ目は、何を優先するかを決めないまま見学に来たカップルが、決めた後に迷いを残すケースです。
料理・立地・雰囲気・価格のどれを優先するかが曖昧なまま見学すると、どの会場にも決め手が見つからず、雰囲気に流されて決めたと感じやすいためです。
「結婚 式場選び 気をつけること」が月50回検索されているように、カップル自身も選び方の軸を探しています。
フェアの冒頭で「料理・立地・雰囲気・価格のうち、何を一番大切にしたいですか」と聞くだけで、案内の順番を二人の軸に合わせられます。
最初に優先順位を一緒に整理し、その軸で自社を評価してもらう流れを作りましょう。
決め手を成約につなげる集客と接客の打ち手

カップルの決め手と後悔のパターンを押さえたら、最後に来館前・フェア当日・来館後の3段階で打ち手を整理します。
段階ごとにカップルが見ているものは違うため、それぞれに合った伝え方を用意しておくと取りこぼしを減らせます。
この章では、次の3つを解説します。
- 来館前はSNSと公式サイトで雰囲気を見せる
- フェア当日は試食と総額の見積もりをセットにする
- 来館後のフォローはメールから始める
3つを一度に整えなくても、自社の弱い段階から手を入れるだけで成約までの流れは変わります。
今の来館数と成約率を手元に置き、どこで取りこぼしているかを考えながら読んでください。
来館前はSNSと公式サイトで雰囲気を見せる
来館前は、SNSと公式サイトで会場の雰囲気を見せることが1会場目に選ばれる土台になります。
来館の決め手となる写真を見る場として、SNSの比重が高まったためです。
首都圏の調査で、会場検討時にSNSを使った人は27.2%と、6年前の12.8%から2倍以上に増えました。
実際の挙式の様子を投稿し続ければ、「見に行きたい」と思われる理由になります。
写真の量と質をそろえ、来館前に雰囲気を伝えましょう。
SNSを含む集客チャネルの全体像は、下記の記事で12の方法を比べています。施策の優先順位を決める前に、ぜひ一度目を通してみてください。
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ブライダル集客の方法12選|来館・成約を増やすSNS・Web戦略を解説
フェア当日は試食と総額の見積もりをセットにする
フェア当日は、試食と総額の見積もりをセットで体験してもらうことが、決定時の上位項目を一度に満たす近道です。
決定時の1位である料理と、契約の判断を左右する価格の両方に、その場で答えを出せるためです。
たとえば、試食の後に「今日の料理で組んだ場合の総額」と「装花や演出を抑えた場合の総額」を並べて見せると、二人は味と予算を同時に判断できます。
味の印象が残っているうちに金額を示すと、二人は料理と予算を切り離さずに判断しやすくなると考えられます。
試食と見積もりを別々に案内せず、ひと続きの体験として組み立てましょう。
来館後のフォローはメールから始める
来館後に検討中のカップルへ連絡するときは、最初の接触をメールにするのが無難です。
株式会社TAIANの調査で、式場からの初回接触として最も抵抗感が少なかったのがメールで、抵抗を感じた人は7%にとどまったためです。
同じ調査では、LINEは最も抵抗感が高い手段という結果でした。
平均1.6か月という短い検討期間の中で、カップルが比較している最中に圧を感じさせると、候補から外される原因になります。
まずはメールで見学のお礼と見積もりの補足を送り、相手の返信を待ってから電話やLINEへ広げましょう。
出典:株式会社TAIAN「結婚式場の営業手法に関するアンケート調査結果」
まとめ

結婚式場の決め手は、決定時の重視点で見ると料理が1位で、披露宴会場の雰囲気と交通の便が続きます。
ただし、雰囲気や立地は来館を決める段階で効く項目で、契約直前には日取りや担当者の接客の比重が高まります。
カップルの多くは2か月以内、3会場以内で式場を決めており、1会場目で決める組も約3割です。
初回の来館で、試食と総額の見積もり、空き日程、担当者の説明までを一度に伝える設計が成約率を左右します。
当日契約を急かしたり、見積もりの上がり幅を説明しなかったりすると、後悔や口コミの悪化につながります。
来館前はSNSで雰囲気を見せ、来館後はメールで丁寧にフォローし、決め手を成約まで運べる流れを整えていきましょう。


