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集客・マーケ

結婚式場の個人経営は厳しい?大手と戦わずに黒字を残す集客と運営のコツ

目次
  1. この記事でわかること
  2. 個人経営の結婚式場とは?大手運営会社との違い
  3. 結婚式場の個人経営は厳しい?データで見る現状
  4. 個人経営の結婚式場がつまずきやすい4つの課題
  5. 個人経営の結婚式場だからこそ出せる3つの強み
  6. 個人経営の結婚式場が黒字を残すための打ち手
  7. 個人経営で結婚式場を始める・引き継ぐ前に確認したいこと
  8. 結婚式場の個人経営に関するよくある質問
  9. まとめ

結婚式場を個人で経営する中で、
「大手のように広告費をかけられず、集客が先細りしている」
「少ない人数で営業から当日運営まで回すのが限界に近い」
「このまま個人経営を続けて黒字を保てるのか判断できない」

このようなお悩みを持っていませんか?

個人経営の結婚式場は、大手と同じ戦い方を避ければ、規模の小ささを強みに変えられる余地があります。
本記事では、帝国データバンクや厚生労働省などのデータで結婚式場経営の現状を整理したうえで、個人経営がつまずきやすい課題と大手にはない強みを紹介します。
あわせて、限られた人手と予算でも取り組める集客・運営の打ち手もまとめたので、自社の次の一手を決める材料にしてください。

この記事でわかること

  • 個人経営の結婚式場の特徴と、大手運営会社との違い
  • 赤字割合・婚姻件数・式場探しの情報源から見る業界の現状
  • 個人経営の結婚式場がつまずきやすい4つの課題
  • 個人経営だからこそ出せる3つの強み
  • 限られた人手と予算で黒字を残すための打ち手
  • 開業・事業承継の前に確認したいことと、よくある質問

個人経営の結婚式場とは?大手運営会社との違い

個人経営の結婚式場とは?大手運営会社との違い

個人経営の結婚式場を考えるうえで、最初に押さえておきたいのが「どんな業態が多く、大手とどこが違うのか」という前提です。
この章では、次の2点を整理します。

  • 個人経営の結婚式場に多い業態
  • 大手運営会社との違い(資本・集客・人)

自社がどの業態に当てはまり、大手との差がどこに出やすいのかを把握しておくと、後半で紹介する課題や打ち手のうち、どれを優先すべきかが判断しやすくなります。
まずは業態の違いから見ていきましょう。

個人経営の結婚式場に多い業態

個人経営の結婚式場は、1〜2会場を自社で持つ小規模な業態が中心です。
複数会場を展開する大手と違い、建物の取得や改装にかけられる資金に限りがあるため、既存の建物や飲食店を活かした形になりやすいからです。

業態特徴個人経営との相性
ゲストハウス(一軒家貸切)1日1〜2組の貸切が基本少ない組数で単価を確保しやすい
レストランウェディング平日は飲食店として営業婚礼がない日も売上を作れる
神社・チャペル併設の小規模会場挙式中心で少人数向け家族婚・少人数婚と組み合わせやすい

自社の業態によって、稼ぎやすい曜日や組数の考え方が変わる点を前提に置いておきましょう。

大手運営会社との違いは資本・集客・人の3点

大手運営会社との違いは、大きく資本・集客・人の3点に表れます。
結婚式場は建物や設備に多額の固定費がかかる事業のため、会場数が多いほど広告や人材への投資を分散・回収しやすい構造になっているためです。

項目大手運営会社個人経営の結婚式場
資本複数会場の売上で投資を回収できる1会場の売上に経営が左右される
集客結婚情報サイトやWeb広告に大きく予算を割ける掲載枠や広告費に上限がある
人営業・プランナー・運営が分業されている少人数が複数の役割を兼務する

規模で真正面から競うのではなく、この3点の差を踏まえて戦い方を変えることが、個人経営の出発点になります。

結婚式場の個人経営は厳しい?データで見る現状

結婚式場の個人経営は厳しい?データで見る現状

大手との違いを押さえたところで、次は業界全体の数字から、結婚式場の経営環境がどの程度厳しいのかを確認します。
この章では、次の3つのデータを取り上げます。

  • 結婚式場を運営する企業の3割超が赤字
  • 婚姻件数は直近で増加に転じている
  • 式場探しの入口は結婚情報サイトとSNS

「厳しい」という印象だけで判断すると、打つべき手を見誤るおそれがあります。
悪いデータと前向きなデータの両方を並べて、個人経営が置かれている状況を正確な大きさでつかんでおきましょう。

結婚式場を運営する企業の3割超が赤字

結婚式場の経営環境は、業界全体で見ても楽ではありません。
挙式スタイルの多様化や人件費・原価の上昇が重なり、売上を伸ばしても利益が残りにくい状況が続いているからです。

帝国データバンクが国内で専門式場やハウスウェディングなどを運営する企業の損益動向を調べたところ、35.6%が赤字で、減益を含めると約6割で業績が悪化していました。
市場規模も4,800億円前後と、過去最高だった時期の約8割にとどまります。
個人経営だけが苦しいわけではなく、大手を含む業界全体が利益を残しにくくなっていると捉えておくと、自社の数字を冷静に見られます。

▼出典

帝国データバンク「『結婚式場』業界動向調査(2024年度)」

婚姻件数は直近で増加に転じている

一方で、「結婚する人が減り続けているから、もう結婚式場は成り立たない」とまで悲観する必要はありません。
長い目で見れば婚姻件数は減ってきましたが、直近の公的統計では前の年を上回っているためです。

厚生労働省の人口動態統計(確定数)によると、直近の婚姻件数は48万5,092組で、前年の47万4,741組から1万351組増加しました。
市場が急に消えるわけではないため、婚姻件数の増減よりも「自社を選ぶカップルをどう増やすか」という、自社で動かせる部分に目を向けたほうが対策につながります。

▼出典

厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)の概況」

式場探しの入口は結婚情報サイトとSNS

カップルが式場を探す入口は、結婚情報サイトが中心で、そこにSNSが加わる形に変わってきています。
結婚情報誌や式場紹介所の利用が減り、スマートフォンで写真や口コミを見比べる探し方が広がっているためです。

リクルート ブライダル総研の調査(首都圏で披露宴を実施した『ゼクシィ』読者・会員394人、郵送法)では、会場検討時の情報源は結婚情報サイトが62.9%、SNSが27.2%でした。
SNSは6年前の調査の12.8%から倍以上に伸びています。
広告費で大手に及ばない個人経営にとって、無料で始められるSNSが入口の1つになっている点は追い風と考えられます。

▼出典

リクルート ブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2024 首都圏」

個人経営の結婚式場がつまずきやすい4つの課題

個人経営の結婚式場がつまずきやすい4つの課題

業界全体の数字を確認したところで、ここからは個人経営ならではのつまずきやすいポイントを見ていきます。
個人経営の結婚式場では、規模の小ささに由来する課題が、次の4つに集まりやすくなります。

  • 集客を結婚情報サイトの掲載に頼りきりになる
  • 少人数のスタッフが営業から当日運営まで兼務する
  • 固定費が重く、空いた日がそのまま赤字になる
  • 式後の口コミが自然には増えない

どれも「努力不足」ではなく、構造から生まれる課題です。
自社に当てはまるものがどれかを確認しながら読み進めてください。

集客を結婚情報サイトの掲載に頼りきりになる

個人経営の結婚式場で最も起こりやすいのが、集客を結婚情報サイトの掲載だけに頼る状態です。
カップルの多くが結婚情報サイトから式場を探すため、掲載すればある程度の反響が得られ、ほかの集客に手を回す余裕が生まれにくいからです。

たとえば、掲載料が上がったり、掲載順位が下がったりしただけで来館数が大きく落ち込み、打つ手がなくなるケースがあります。
大手と同じ媒体で同じ枠を取り合うと、予算の差が反響の差として表れやすいとも考えられます。
掲載をやめる必要はありませんが、媒体以外の入口を1つでも持っておくことが、経営を安定させる土台になります。

少人数のスタッフが営業から当日運営まで兼務する

個人経営の結婚式場では、少人数のスタッフが来館対応から打ち合わせ、当日運営までを兼務しがちです。
大手のように営業担当とプランナー、運営担当を分ける人数を確保しにくく、1人が1組を最初から最後まで担当する形になりやすいためです。

たとえば、繁忙期に打ち合わせが重なると、新規の来館対応やSNS投稿、問い合わせへの返信が後回しになり、次の成約の機会を逃してしまいます。
この状態では、集客施策を増やしても対応が追いつきません。
新しい施策を足す前に、誰がどの業務に何時間使っているかを書き出し、手放せる業務から減らしていきましょう。

固定費が重く、空いた日がそのまま赤字になる

結婚式場は、婚礼が入らない日も費用が出ていく事業です。
建物の賃料や維持費、人件費といった固定費は、施行組数にかかわらず毎月発生するためです。

とくに個人経営は会場が1つしかないため、土日祝の枠が埋まらなかった日の損失を、ほかの会場の売上で補えません。
平日や閑散期の稼働が低いままだと、繁忙期の利益がそのまま固定費の穴埋めに消えていきます。
売上を増やす施策と同じくらい、「空いている日をどう使うか」を経営課題として扱うことが、個人経営には欠かせません。

式後の口コミが自然には増えない

結婚式場の口コミは、何もしなければなかなか増えません。
式を終えたカップルは新生活の準備で忙しく、満足していても自分から口コミサイトやSNSに投稿する動機が生まれにくいからです。

実際、「ブライダル 口コミ 増やす」といった検索が行われていることからも、口コミの少なさに悩む式場担当者は少なくないと考えられます。
口コミは結婚情報サイトやGoogleマップで式場を比べるカップルの判断材料になるため、件数が少ないと大手の会場に見劣りしがちです。
満足度の高さを集客につなげるには、口コミを「待つもの」から「お願いするもの」に切り替える必要があります。

個人経営の結婚式場だからこそ出せる3つの強み

個人経営の結婚式場だからこそ出せる3つの強み

前の章では課題を整理しましたが、個人経営には大手が真似しにくい強みもあります。
この章では、次の3つを取り上げます。

  • オーナーやプランナーの顔が見える
  • 1日1組の貸切や柔軟なプランを決めやすい
  • 少人数婚・家族婚を商品にしやすい

課題への対策だけを考えていると、どうしても「大手に追いつく」発想になりがちです。
自社の強みを言葉にしておくと、後半で紹介する集客の打ち手で、SNSや公式サイトに何を発信すればよいかが明確になります。

オーナーやプランナーの顔が見える

個人経営の強みの1つは、誰が式をつくるのかをカップルに具体的に見せられることです。
担当者の異動や分業が少ないため、最初の来館から当日まで同じ人が寄り添えることを、そのまま約束として打ち出せるからです。

当社がSNSの運用を設計する際も、会場の写真だけでなく、スタッフの顔と名前、仕事への考え方が伝わる投稿を組み込むことを基本にしています。
大手の会場と見比べたとき、「この人に任せたい」と思ってもらえるかどうかが選ばれる理由になります。
人の魅力は広告費では買えないため、個人経営こそ前面に出していきたい要素です。

1日1組の貸切や柔軟なプランを決めやすい

個人経営の結婚式場は、プランや運営ルールを自社の判断ですぐに変えられます。
本部の承認や全会場での統一が必要な大手と違い、オーナーの判断で「この日は1組だけ」「この演出も対応する」と決められるからです。

たとえば、次のような打ち出し方が考えられます。

  • 1日1組限定の完全貸切
  • 持ち込み料の見直しや、持ち込み自由のプラン
  • 平日限定の少人数向けプラン

柔軟さは、決まった型の中から選ぶ大手の式場に物足りなさを感じるカップルに響きやすいため、個人経営の差別化の軸として使えます。

少人数婚・家族婚を商品にしやすい

少人数婚や家族婚は、個人経営の結婚式場が商品として打ち出しやすいスタイルです。
大人数向けの宴会場を前提にした大手の会場よりも、小さな空間を持つ個人経営の会場のほうが、家族や親しい友人だけの式でも寂しく見えにくいと考えられるためです。

ただし、ゼクシィ結婚トレンド調査では招待客の平均は52.0人で、前回調査より2.9人増えています。
すべてのカップルが少人数に流れているわけではないため、通常の披露宴を主力にしつつ、少人数婚を「もう1つの柱」として設計するのが現実的です。

▼出典

リクルート ブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」プレスリリース

個人経営の結婚式場が黒字を残すための打ち手

個人経営の結婚式場が黒字を残すための打ち手

課題と強みを整理したところで、ここからは限られた人手と予算でも取り組める具体的な打ち手を紹介します。
個人経営の結婚式場が黒字を残すために、次の5つから始めることをおすすめします。

  • 来館の決め手になる写真をSNSで発信する
  • 媒体経由とSNS経由の反響を分けて数える
  • 来館後の連絡はメールを軸に組み立てる
  • 平日・閑散期は婚礼以外の用途で会場を動かす
  • 式後の口コミ投稿を依頼する流れを決めておく

すべてを同時に始める必要はありません。
課題の章で当てはまったものに対応する打ち手から手をつけてください。

来館の決め手になる写真をSNSで発信する

集客で最初に取り組みたいのが、会場の雰囲気が伝わる写真をSNSで発信し続けることです。
カップルは実際に足を運ぶ前に、写真で「ここなら理想の式ができそうか」を判断しているからです。

株式会社TAIANが挙式済み・式場成約済みの800人に行った調査では、来館の決め手は「雰囲気のわかる写真」が34.6%で最も多く、「アクセス」8.3%を大きく上回りました。
広告費をかけられなくても、実際の式の写真を発信し続ければ、来館の決め手をつくれます。

写真の見せ方や投稿の工夫は、ブライダル企業9社のInstagram運用を分析した下記の記事が参考になります。気になる方はのぞいてみてください。

▼関連記事

【必見】ブライダル業界のインスタ運用事例9選を徹底解説!

▼出典

株式会社TAIAN「結婚式場の成約プロセスに関するアンケート調査結果」

媒体経由とSNS経由の反響を分けて数える

新しい集客を始めたら、反響がどこから来たのかを入口ごとに分けて数えましょう。
入口を分けずに来館数だけを見ていると、どの施策が効いているのか判断できず、掲載費を下げてよいかどうかも決められないからです。

来館予約の受付時に「何を見て知ったか」を1問聞き、月ごとに次のような表で記録するだけでも十分です。

入口来館予約数成約数かかった費用
結婚情報サイト◯件◯件掲載料
Instagram◯件◯件撮影・運用の工数
公式サイト・Googleマップ◯件◯件更新の工数

数か月分たまれば、媒体とSNSのどちらに時間と予算を寄せるべきかを数字で判断できるようになります。

来館後の連絡はメールを軸に組み立てる

来館してくれたカップルへの連絡は、メールを軸に組み立てるのが無難です。
連絡手段によっては、カップルが「しつこい」と感じて検討先から外してしまうおそれがあるためです。

株式会社TAIANが挙式済み・挙式予定の6,918人に行った調査では、式場からの初回の連絡で抵抗を感じた人はメールが7%と最も少なく、LINEは抵抗感が最も高い手段でした。
同社の別の調査では、見学した式場が3会場以内の人が約8割で、最初に来館した式場で約半数が成約しています。
少ない来館を確実に成約へつなげるため、まずはメールで丁寧に接点を保つ形から整えましょう。

▼出典

株式会社TAIAN「結婚式場の営業手法に関するアンケート調査結果」

株式会社TAIAN「結婚式場の成約プロセスに関するアンケート調査結果」

平日・閑散期は婚礼以外の用途で会場を動かす

婚礼が入りにくい平日や閑散期は、婚礼以外の用途で会場を稼働させることを検討しましょう。
固定費は稼働していない日にも発生するため、1日でも売上のある日を増やすことが利益の底上げにつながるからです。

たとえば、次のような使い方が考えられます。

  • 法人の懇親会や表彰式などのパーティー
  • 記念日や顔合わせの食事会
  • フォトウェディングや撮影スタジオとしての貸し出し

婚礼と同じ厨房・スタッフ・空間を使えるものから始めれば、新たな投資を抑えながら空いた日を売上に変えられます。

式後の口コミ投稿を依頼する流れを決めておく

口コミを増やすには、式後にカップルへ投稿をお願いする流れを、あらかじめ決めておくことが大切です。
満足しているカップルでも、きっかけがなければ投稿までたどり着かないため、式場側から声をかける仕組みが必要になるからです。

当社がSNSや口コミの導線を設計する際は、「いつ・誰が・どの手段で」お願いするかを決めることを基本にしています。
たとえば、式の翌週にお礼のメールを送り、その中に口コミサイトやGoogleマップの投稿ページのリンクを添える形です。
お願いのタイミングと文面を固定しておけば、忙しい時期でも口コミを積み上げていけるでしょう。

個人経営で結婚式場を始める・引き継ぐ前に確認したいこと

個人経営で結婚式場を始める・引き継ぐ前に確認したいこと

ここまでは経営中の結婚式場に向けた打ち手を紹介しましたが、これから個人で開業する人や、親族・前オーナーから式場を引き継ぐ人にも確認しておきたいことがあります。
この章では、次の2点を取り上げます。

  • 損益分岐点を年間の施行組数で把握する
  • 事業承継やM\&Aも選択肢として持っておく

どちらも、始めてから考えたのでは手遅れになりやすいテーマです。
開業や承継の判断をする前に目を通しておくと、無理のない計画を立てやすくなります。

損益分岐点を年間の施行組数で把握する

開業や承継の前には、年間で何組の結婚式を行えば赤字にならないのかを計算しておきましょう。
結婚式場の売上は「施行組数×組単価」で決まるため、固定費を回収するのに必要な組数がわかれば、集客の目標が具体的になるからです。

たとえば、仮に固定費が月300万円、1組あたりの粗利が100万円の会場なら、次のように計算できます。

項目金額・組数
年間の固定費3,600万円
1組あたりの粗利100万円
損益分岐点の施行組数年36組(月3組)

この組数を土日祝の枠数と見比べ、無理なく埋められるかを確かめてから判断することが大切です。

事業承継やM\&Aも選択肢として持っておく

個人経営を続けるかどうか迷ったときは、事業承継やM\&Aも選択肢の1つとして持っておきましょう。
後継者がいない、あるいは単独で設備を更新する資金が足りないといった理由で、自社だけでは経営を続けにくくなる場合があるためです。

たとえば、ブライダル大手のエスクリとノバレーゼが経営統合し、新社名「株式会社オンザページ」として再出発したように、業界では規模を確保するための再編が進んでいます。
個人経営の式場でも、地域の同業者や飲食企業に事業を引き継ぐ形が考えられます。
経営が行き詰まってからではなく、選択肢があるうちに専門家へ相談しておくと、判断の幅を残せます。

▼出典

株式会社オンザページ「ブライダル大手のエスクリとノバレーゼ 経営統合 新社名を『オンザページ』に」

結婚式場の個人経営に関するよくある質問

結婚式場の個人経営に関するよくある質問

最後に、結婚式場の個人経営について、経営者や開業を考えている人から寄せられやすい疑問を取り上げます。
ここでは、次の2つの質問に答えます。

  • 個人経営の結婚式場が倒産したら予約客はどうなる?
  • 個人経営でも結婚情報サイトへの掲載は必要?

どちらも、本文では扱いきれなかったものの、経営判断に直結しやすい疑問です。
自社の状況と照らし合わせながら確認し、気になる点があれば、経営が苦しくなる前の早い段階で手を打っておきましょう。

個人経営の結婚式場が倒産したら予約客はどうなる?

運営会社が倒産した場合、予約していたカップルは式を挙げられなくなり、支払い済みの申込金や内金が戻らない可能性があります。
結婚式は申し込みから挙式まで半年から1年以上あくことが多く、その間に代金の一部を先に受け取る商慣習があるためです。

経営者にとっては、カップルに大きな損害を与えるだけでなく、地域での信頼を失うことにもなります。
資金繰りが厳しくなった段階で、ほかの式場への引き継ぎや事業譲渡を早めに検討できれば、予約客への影響を小さくできる場合があります。
万一の事態を避けるためにも、先に受け取ったお金と今後の支払予定を、月ごとに管理しておくことが大切です。

個人経営でも結婚情報サイトへの掲載は必要?

個人経営であっても、結婚情報サイトへの掲載はすぐにやめないほうがよいでしょう。
カップルの多くが結婚情報サイトで式場を探しているため、掲載をやめると大きな入口を一度に失うおそれがあるからです。

先に紹介したリクルート ブライダル総研の調査でも、会場検討時の情報源は結婚情報サイトが62.9%で最も多くなっています。
当社が集客を見直す際は、掲載を続けながらSNSや公式サイトからの反響を育て、反響の比率が変わってから掲載プランを見直すことを基本にしています。
掲載をいきなり止めるのではなく、ほかの入口が育った分だけ段階的に減らしていくのが安全です。

▼出典

リクルート ブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2024 首都圏」

まとめ

まとめ

結婚式場を運営する企業の3割超が赤字という厳しい環境ですが、婚姻件数は直近で増加しており、市場そのものがなくなるわけではありません。
個人経営の結婚式場は、資本・集客・人で大手に及ばない一方、オーナーやプランナーの顔が見えることや、柔軟なプランを決めやすいことが強みになります。

黒字を残すための打ち手は、次の5つです。

  • 来館の決め手になる写真をSNSで発信する
  • 媒体経由とSNS経由の反響を分けて数える
  • 来館後の連絡はメールを軸に組み立てる
  • 平日・閑散期は婚礼以外の用途で会場を動かす
  • 式後の口コミ投稿を依頼する流れを決めておく

大手と同じ土俵で予算を競うのではなく、自社の強みが伝わる入口を増やすことから始めてみてください。

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